PANDEMONIUM


Andrew Nikiforuk
タイの密輸人がチベットの冠鷲をベルギーに持ち込むエピソードから始まるこの本は、まさにパンデミックのデパート。
・Avian Flu(鳥インフル
五大湖のzebra mussel(ゼブラガイ)に代表されるバラスト水由来の外来種増加
・最近ニュースに毎日に登場するFMDこと foot-and -mouth disease(口蹄疫
・CJD(Creutzfeldt-Jakob disease)、BSE(bovine spongiform encephalopathy)、TSEs(transmissible spongiform encephalopathies)
・coffee rust fungus(コーヒー銹病)
・ミツバチ減少で話題となったCCD(colony collapse disorder)
anthrax
コレラ
・West Nile virus
SARS(severe acute respiratory syndrome)、MRSA(methicillin-resistant Staphylococcus aureus)などなど、新聞やニュースで目にするものが網羅されています。
Pandemicを支えるのはglobal economy、都市への人口集中そしてhuman mobility。自然界は多様化することで発展してきたのに対し、今人類が行っているのはmonoculture化、農作物にせよ家畜にせよ同じものを大量生産、大量消費する方向です。均質化が進むにつれ、一つのウイルスが全滅をもたらしうる危うさの上に我々は立っているのかもしれません。Pandemonium(地獄/大混乱)に向かうこの流れを食い止める術は無いのでしょうか?
著者については"TAR SANDS"を参照。