Doing More With Less


Bruce Piasecki

経営コンサルティング会社AHC Group社長の著者による、frugality(倹約、自制)についての本。アメリカ版二宮金治郎か?と思いきや、カバーに著者の写真がありますが大きなおなかが目立っており、ご本人の食欲に関する自制が足りないのではと思えなくもありません。
2011年10月31日に70億人に到達したと言われる人類ですが、従来の消費文化は持続可能ではなく、倹約/自制による新たな枠組みが重要になってきます。
著者自身貧しい家庭に育ち、子供の頃から洗車や庭の手入れを通してDoing More With Lessを身に付けてきました。この経験は金銭面に限らず、対人関係についても自制という点で重要なものとなりました。人口が増加し続ける地球において、いずれは戦争すらする余裕が無くなる日が来ると思われます。
人口増加によりますます都市への人口集中が進んでいきます。国連の予測によると、2050年には4人に3人が都市に住むことになるようです。都市の人口ランキング1位は東京で、2007年も2025年も変わらずトップに君臨しています。2007年の東京は3,570万人、2位のメキシコシティは1,900万人ですが、2025年は1位東京3,640万人、2位はムンバイの2,640万となるようです。この数字、東京都のほか近隣県を含んでいるはずですが、世界から見ればあれだけ小さな面積に人口が集積しているという点ではやはりダントツなのでしょう。この人口の多さを逆手にとって、世界の先端を行く超効率都市など実現できれば面白いのではないでしょうか。ちなみに都市のイメージでは、アテネ、パリ、ロンドンは魅力的、イスタンブールと東京は威圧的だそうです。
ところでMBAホルダーの方は読まないでください。その訳は、第4章106〜107ページあたりを見ると分かります。