The Power of Less


Leo Babauta

借金、過労、肥満など不幸のオンパレードな生活から脱却した体験を基に、シンプルな生活を勧める本。その方法は極めてシンプルで、まず本当に必要なものを見出し、残りの余分なものは捨てることです。
第一部では6つの原則、限度の設定、必要なものを選択、単純化、集中、習慣化、小さく始めるについて述べ、第二部は日常での実践法となっています。
限度の設定については俳句を例に出して解説していますが、日本人の自分が洋書のビジネス本でアメリカ人から俳句の良さを学ぶとは、何とも立場が逆転したような違和感を覚えつつも、良いものは世界共通と納得した次第です。限度を決めないから物欲は大きくなり、モノは増え、複雑あるいは多忙になる一方。限度を決めて悟ってしまえば後は無の境地。そして本当に必要なものを絞り込むには、MITs (Most Important Tasks)を3つくらいとするのが良いようです。
また続けるには習慣化することが大切ですが一度に欲張ると挫折するため、新たな習慣は一カ月に一つと絞った方が効果的です。そして、まずはすぐできそうなレベルから始めること。早起きもいきなり5時起きを目指すのではなく、まずはいつもより15分早くというように手の届きそうなところからスタートすると良いそうです。
人間は習慣の集合体、月に一つでも一年後には12の新たな習慣が身に付いていることになります。新年の抱負で毎年三日坊主になるよりは効果があると思います。
興味のある方は著者のブログZen Habitsも参考にしてみてください。